川平内科緊急情報のブログ
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🐌6月のブログ☔
今回は旅行透析に関してです。
旅行透析というワードを知っていますか?
透析患者さんが、出張先や旅行先の病院で透析を受けることができるシステムをいいます。
旅行透析がしたい場合は以下の方法をとります。
①主治医に相談し、許可をとる。(体調によっては許可が出ない場合もあります)
②旅行先の病院をご自身で探して頂き、予約をして頂きます。(旅行先近くの透析施設を情報提供する事は可能です)
③旅行先の病院が決まったら、当院より透析条件や紹介状を送ります。
④費用は、日本国内であればいつもの自己負担でOKですが、海外は全額自費になることが多いです。
⑤当日は保険証・書類・お薬などを持っていきます。
分からない事があれば、スタッフへ声をかけて下さい。
5月になりました🎏
前回、生体におけるリンの調節について書きました。今回もリンについて書きます。
血液中のリン濃度が高い状態が続くと様々な合併症の発症リスクが高まります。高リン血症は初期には症状があらわれず、気づかないうちに進行してしまうことがあるため注意が必要です。
《高リン血症が引き起こす代表的な合併症》
➤骨がもろくなり、骨折しやすくなります
高リン血症の状態が続くことで、副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰に分泌されるようになり、骨からカルシウムやリンが流出してしまいます(二次性副甲状腺機能亢進症)。その結果、骨がもろくなり、骨折しやすくなります。
➤血管が石灰化して硬くなり、心臓病や脳卒中の発症リスクが高まります
体内で増加したリンとカルシウムが骨以外に沈着することがあります(異所性石灰化)。リンとカルシウムが血管や心臓に沈着して石灰化し、硬くなることで心臓病や脳卒中の発症リスクが高まります。
【高リン血症は“三位一体”で治療します】
高リン血症には、食事療法、透析療法、薬物療法の“三位一体の治療”が重要となります。
<食事療法>
リンの摂取量が適切になるよう食事の内容をコントロールします。
<透析療法>
十分な透析により、できる限り体内のリンを除去します。
<薬物療法>
・高リン血症治療薬(リン吸収阻害薬、リン吸着薬)を服用します。
・症状に合わせて副甲状腺ホルモン(PTH)を押さえる薬(カルシウム受容体作動薬、活性型ビタミンD3製材)を服用します。
🌸4月になりました🌸
今回は生体におけるリンの調節について書きます。
食事から摂取したリンは腸で吸収され血液中に入ってきますが、増えた分は同じだけ便中や尿中に排泄されるため、通常、収支はほぼ変わりません。
骨にはカルシウムとともに大量のリンが貯蔵されており、これを血液中に溶出したり骨に定着させたりして血液中のリンの濃度を調整することができます。
腎機能が低下している慢性腎臓病の患者さんはリンの排泄ができなくなります。つまり、腎機能低下はリンの体内蓄積に直結するため高リン血症の発症に繋がります。
そのためリンの制限が必要となるのです。