川平内科緊急情報のブログ
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6月のブログ
今回も前回の食事制限の続きになります。
前回は減塩について書きました。今回はカリウムとリンについてです。
カリウムもリンも体に必要な栄養素ですが、透析患者さんにとっては、摂取量が多いと生命の危機に直結するので注意すべき成分です。
カリウムは高くなりすぎると、高カリウム血症を引き起こし、吐き気・嘔吐・しびれなどが起こり、さらに悪化すると重い不整脈を起こすなど、心臓に悪影響を与え、最悪命に関わります。
リンは骨と密接な関係があり、タンパク質が多い食品に含まれています。血中のリンが高くなると骨が脆くなり、蓄積すると血管にカルシウムがくっつき、血管がつまり心筋梗塞や脳梗塞などの重大な合併症を引き起こす原因となります。
とはいえ、制限を気にしすぎて食事量を極端に減らしてしまうと、体の維持に必要なタンパク質も減らしてしまう恐れもあるため、食事の内容と合わせて血液検査結果を見ながら、薬を飲む量を相談していきましょう。
5月になりました
今回は食事制限の考え方についてです。
食事制限は透析において、大きな悩みですが、意識しすぎて低栄養に陥っては元も子もありません。
食事をどう摂るかにあたって最も大切なことは減塩です。
塩分を摂りすぎると喉が渇いて水を飲む量が多くなり、体重が増えることで血圧も高くなります。
極力塩辛いものは控える、毎回の食事で少しずつ塩分の量を控える、香辛料や柑橘類の果汁などを積極的にメニューに加えて醤油などの量を意識的に抑えてみるなど一気に制限するよりも体を慣らして少しずつ習慣化してみましょう。
4月になりました
だいぶ暖かくなりましたね。
体重や食事の自己管理について何回かに分けて書きます。
透析は体に溜まった余分な水分や老廃物を取り除く医療です。水分を取り除く量はドライウェイトという「体に余分な水分がない状態の体重」より増えた分です。
水分を急に取り除くと体に負担がかかるため、透析間にあまり体重が増えないように自己管理が必要です。体に水が溜まりすぎた状態や高血圧が原因の合併症も心配です。
尿が出ない透析患者さんにとっては「体重管理=水分管理」です。体重管理は日々のちょっとした心構えと小さな我慢の積み重ねです。決まった時間に3食をきちんと食べ、間食を控える習慣も同様に大切な秘訣です。
また、食べると同じぐらいに出す(排便)方もしっかり習慣化しましょう。食べたものや水分量を記録するのも習慣化のきっかけづくりとしておすすめです。
透析を始めると多くの方は尿の量が急に減り始め、尿の量が減った分だけ厳しく水分制限に取り組む必要があります。導入当初は上手くいっていても、気を抜かずに管理を続けましょう。