川平内科緊急情報のブログ
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7月になりました
食事制限の必要性について前回まで書いていましたが、今回は患者様が実際に工夫している具体例を紹介したいと思います。
①自宅での工夫
・減塩タイプの調味料を使う。
・出汁や香辛料を効かせて塩分を減らす。
・加工品(ハムやソーセージ、ねり製品など)はなるべく使わない。
・サラダは生野菜を控えて温野菜にする。
②外食での工夫
・ラーメン、みそ汁などは汁を残す。
・同行者とシェアして量を調整する。
・自分で調味料を後がけ出来るメニューを選ぶ。
③水分管理の工夫
・マイ水筒、マイカップなどを使って摂取量を把握する。
・コップは小さいものを使用する。
・毎日決まった時間に体重を測り増減を把握する。
※自分が取り入れやすいと思うものは是非やってみて下さい。
6月のブログ
今回も前回の食事制限の続きになります。
前回は減塩について書きました。今回はカリウムとリンについてです。
カリウムもリンも体に必要な栄養素ですが、透析患者さんにとっては、摂取量が多いと生命の危機に直結するので注意すべき成分です。
カリウムは高くなりすぎると、高カリウム血症を引き起こし、吐き気・嘔吐・しびれなどが起こり、さらに悪化すると重い不整脈を起こすなど、心臓に悪影響を与え、最悪命に関わります。
リンは骨と密接な関係があり、タンパク質が多い食品に含まれています。血中のリンが高くなると骨が脆くなり、蓄積すると血管にカルシウムがくっつき、血管がつまり心筋梗塞や脳梗塞などの重大な合併症を引き起こす原因となります。
とはいえ、制限を気にしすぎて食事量を極端に減らしてしまうと、体の維持に必要なタンパク質も減らしてしまう恐れもあるため、食事の内容と合わせて血液検査結果を見ながら、薬を飲む量を相談していきましょう。
5月になりました
今回は食事制限の考え方についてです。
食事制限は透析において、大きな悩みですが、意識しすぎて低栄養に陥っては元も子もありません。
食事をどう摂るかにあたって最も大切なことは減塩です。
塩分を摂りすぎると喉が渇いて水を飲む量が多くなり、体重が増えることで血圧も高くなります。
極力塩辛いものは控える、毎回の食事で少しずつ塩分の量を控える、香辛料や柑橘類の果汁などを積極的にメニューに加えて醤油などの量を意識的に抑えてみるなど一気に制限するよりも体を慣らして少しずつ習慣化してみましょう。