川平内科緊急情報のブログ
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5月になりました
青葉の美しい季節となりましたね。
今回は薬の代謝についてです。
内服した薬には代謝経路(排泄経路)が3通りあります。
<吸収されて肝臓で処理されるもの>
水に溶けにくい薬は血清蛋白(アルブミン)に結合して血管内を循環するので腎臓やダイアライザーでは濾過されません。肝臓で代謝され、水に溶ける物質に変化し、胆汁中に排泄されるので透析患者さんも用量の変更は必要ありません。グレープフルーツに含まれる物質も同じく肝臓で処理されるので薬の代謝に影響を及ぼします。グレープフルーツ以外の柑橘類は全く影響を及ぼしません。
<吸収されて腎臓から排泄されるもの>
水に溶ける薬の多くは尿に溶けて排泄されます。腎不全患者さんでは蓄積するので要注意です。内服量あるいは内服回数を減らす必要があります。
<消化管から吸収されないもの>
多くの胃酸やカリメート、ホスレノール等の吸着剤は吸収されないので副作用も消化器症状に限られます。コラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイチン等の巨大物質はそのまま吸収されず、消化液でアミノ酸レベルに細かく分解されてから吸収されます。
4月のブログ
今回のブログより数回に分けて、よく使う薬の特性とその副作用について書いていきたいと思います。
まず初めに薬とサプリメントと食品の違いについて書きます。
<薬>とは、製薬会社が開発し、健康に有効な効果が証明された物質の総称を言います。保険適応となり、
自己負担が軽減されます。副作用も細かく調べられていて、使用方法を間違えなければ安全です。
どんな薬にも副作用がありますが、薬を飲まない事により病気が悪化する危険と内服した際に起こる副作用の
危険とを天秤にかけて、薬内服の是非を医師が判断する事になります。
<サプリメント>とは、一般企業が販売する病気に効果があるかもしれないと思われる物質で、副作用も
あります。効果を証明する必要がないので、効果がないものも中にはあります。逆に効果を表示すると
薬事法違反となります。素人が内服の是非を判断するものなので、強い副作用を伴うことは少ないですが、
企業側に副作用を調査報告する義務がないので、重篤な副作用を呈する事もあります。
<食品>とは栄養補給に有用と思われる物質で、保険は効きません。水分や塩分を摂りすぎると浮腫む、
ご飯を食べすぎると太る、等の副作用はありますが、一般的に問題になる事は少ないです。
川平内科透析患者様へ
3/16(水)夜間の地震についてのお知らせです。
川平内科停電していましたが、現在3/17(木)2時の時点で今のところ電気、水道復旧しました。
3/17(木)の朝より通常透析できます。
気を付けて来院して下さい。